近年、高卒の新卒求人も激戦となっており、従来採用できていた高校からの採用が途切れてしまったという話を耳にすることが多くなっています。

　高校新卒者の採用状況について、厚生労働省の「令和４年度「高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る求人・求職・就職内定状況」取りまとめ（令和５年３月末現在）」は以下の通りです。

・就職内定率　　　99.3％　　（前年同期比0.1 ポイント増）

・就職内定者数　　約12万６千人（前年同期比5.6％減）

・求人数　　　　　約44万４千人（前年同期比13.9％増）

・求職者数　　　　約12万７千人（前年同期比5.6％減）

・求人倍率　　　　3.49倍　　（前年同期比0.60ポイント上昇）

　少子化と大学進学率の上昇で求職者数が継続的に減少する中、求人数はバブル期に急騰した後低下を続けていましたが、リーマンショック後の採用難を受け増加に転じ、その結果、令和5年3月の求人倍率は3.49倍というバブル期を超える水準となっています。

　大卒も大幅な初任給の上昇など採用環境の厳しさが増していますが、高卒についても求職者の増加が見込めない中、深刻な採用難の状況となっています。