社会保険の資格を取得したときの標準報酬月額は、雇用契約等によって資格取得した従業員に支給する予定の給与額により決まります。一定の時間外労働が発生する見込みのときには、その金額も含めて報酬月額を届け出ることになっています。

　勤務を開始したところ、想定を超えて時間外労働が発生し、届け出た報酬月額と実際に支給した給与に大幅な違いが出たときには、報酬月額の訂正をすべきか判断に迷いますが、日本年金機構が公開している事例集によると、以下のように示されています。

　■残業代が当初の見込みよりも増減した場合に、標準報酬月額の訂正を行うことができるか？

　　⇒被保険者資格を取得した際の標準報酬月額については、固定的賃金の算定誤り等があった

        場合に訂正を行うことはできるが、残業代のような非固定的賃金についてはその見込みが

        当初の算定額より増減した場合、訂正することはできない。

　　訂正が必要と考えがちな事案ですが、処理を誤らないように留意しましょう。