お役立ち情報

Useful Information

労働関係情報

オンラインで医師の面接指導を実施する場合の注意点

 新型コロナウイルス感染症の感染防止の観点等から、オンラインで(情報通信機器を用いて)長時間労働やストレスチェックに関連した医師の面接指導を検討されている企業もあるでしょう。オンラインで面接指導を行うことも認められていますが、労働者の心身の状況の確認や必要な指導が適切に行われるようにすることが求められており、先日、これに関する通達「情報通信機器を用いた労働安全衛生法第66条の8第1項、第66条の8の2第1項、第66条の8の4第1項及び第66条の10第3項の規定に基づく医師による面接指導の実施について」が改正され、厚生労働省労働基準局長から、都道府県労働局長宛に出されました。

■面接指導に用いる情報通信機器
以下の全ての要件を満たすこと。
① 面接指導を行う医師と労働者とが相互に表情、顔色、声、しぐさ等を確認できるものであって、映像と音声の送受信が常時安定しかつ円滑であること。
② 情報セキュリティ(外部への情報漏洩の防止や外部からの不正アクセスの防止)が確保されること。
③ 労働者が面接指導を受ける際の情報通信機器の操作が、複雑、難解なものでなく、容易に利用できること。

■情報通信機器を用いた面接指導の実施方法等
以下のいずれの要件も満たすこと。
① 情報通信機器を用いた面接指導の実施方法について、衛生委員会等で調査審議を行った上で、事前に労働者に周知していること。
② 情報通信機器を用いて実施する場合は、面接指導の内容が第三者に知られることがないような環境を整備するなど、労働者のプライバシーに配慮していること。

 また、オンラインで面接指導において、医師が緊急に対応すべき兆候等を把握した場合に、労働者が面接指導を受けている事業場その他の場所の近隣の医師等と連携して対応したり、その事業場にいる産業保健スタッフが対応する等の緊急時対応体制が整備されていることも、求められています。

 オンラインで医師の面接指導を行う場合は、これらの内容について問題がないか確認しましょう。