法改正情報
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【労働者派遣法改正案】派遣期間最長3年の制限を撤廃
2014.10.03 法改正情報
労働者派遣法とは派遣労働者保護のための法律です。
この法律の改正案が先の通常国会に提出されましたが条文にミスが見つかったため審議されることなく廃案となっていましたが、29日、そのミスを修正し内容の変更なく改めて閣議決定されました。
*改正法案内容*
(1)特定労働者派遣事業の在り方
特定労働者派遣事業(届出制)と一般労働者派遣事業(許可制)の区別を廃止し、全ての労働者 派遣事業を許可制とする。
* 特定労働者派遣事業:派遣労働者が常時雇用される労働者のみの場合
一般労働者派遣事業:派遣労働者が常時雇用される労働者のみでない場合
(2)労働者派遣の期間制限の在り方等
【現行制度】
専門業務等からなる26業務には期間制限がかかりませんが、その他の業務には原則1年・例外3年の期間制限がかかります。
そのため3年で一旦派遣をやめてもらう必要があります。
【改正後】
①全ての業務に共通する派遣労働者個人単位の期間制限(3年)と派遣先の事業所単位の期間制限(3年、一定の場合に延長可)を設けます。
* 個人単位の期間制限 :派遣先の同一の組織単位における同一の派遣労働者の継続的な受
入は3年を上限とする。
事業所単位の期間制限:派遣先の同一の事業所における派遣労働者の継続的な受入は3年
を上限とするが、受入開始から3年を経過するまでに過半数労働組合等から意見を聴取した場合
に、さらに3年間延長可能とする(その後の扱いも同様)。
②派遣元事業主は、新たな期間制限の上限に達する派遣労働者に対し、派遣労働者が引き続き就業することを希望する場合は、新たな就業機会(派遣先)の提供等、雇用の安定を図るための措置を講ずることが義務付けられます。
(3)派遣労働者の均衡待遇の確保・キャリアアップ推進の在り方
①派遣元事業主と派遣先の双方において、派遣労働者の均衡待遇確保のための取組を強化す る。
②派遣元事業主に計画的な教育訓練等の実施を義務付けること等により、派遣労働者のキャリアアップを推進する。
≪施行期日≫
平成27年4月1日
以上が労働者派遣法改正案となります。
【参考】
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000040563.html
労働者派遣法見直しについて(厚生労働省)
派遣労働者、所謂非正規雇用の労働者を雇用している事業主のみなさま、たとえばこんな助成金がありますflair
【キャリアアップ助成金】
~正規雇用転換コース~
条件を満たせば・・・
①有期→正規 :1人当たり40万円(30万円) 1人当たり50万円(40万円)
◇派遣労働者を正規雇用 :1人当たり10万円の加算
②有期→無期 :1人当たり20万円(15万円)
③無期→正規 :1人当たり20万円(15万円) 1人当たり30万円(25万円)
※赤字部分は平成26年3月1日から平成28年3月31日までの期間の支給額を増額しています。
()内は大企業の額
上記のような法改正案や助成金など、なにかご質問等ありましたらご相談ください。
HP担当